「子どもをたばこから守る教育研修会2006」で寄せられた質問と答えです。研修会の中では時間が足りず、 その場で回答できなかったものもあります。この場を借りてお答えします。 Q1 「こんなにも身体に悪いものなのに、どうして国はタバコを売るのか?」と子ども達に尋ねられ、答えに窮し ています。何か良い答えはありませんか? A1 禁煙推進のためにはまず「悪者をつくらない」という立場が重要です。そして吸っている大人たちは健康へ の害が分からずに吸い始めた方がほとんどです。吸い始めてニコチン中毒に陥った大人達のためにタバコ を販売していると解釈しています。決して子ども達のためにタバコを売っているわけではありません。 Q2 少人数ではなく、大人数相手の「防煙授業」で気をつけることは? A2 本来は1クラス程度で行いたいものですが、大人数以外には機会をつくれないというのであればやむを得 ないですね。養護の先生など複数の先生方にも協力を得て、少しでも子どもの中に入って授業をしたい ものです。また、教師や保護者の参加も促して、大勢で共通の認識を持つのも大切ですね。参加者全 員にストローを配って体験するとか、挙手を利用するなどして全員が参加できる工夫をしたいものです。 Q3 子どもの喫煙を見かけた時、どう声掛けをしたらいいでしょうか? A3 喫煙者に向かい合った際に心がけたいのは「指導」でなはく、「支援」の気持ちです。吸ってはならないこと や害をただ指導しては対立しか生みません。「どうして吸っているの?」と対話が生まれるように声を掛け たいものです。喫煙行動を否定するより先に、行動の原因となった気持ちに寄り添っていきましょう。知っ ている子どもなら是非支援をして欲しいのですが、知らない子どもなら難しいかもしれません。学校に連 絡をするのも一方法ですね。あなたの思いやりを上手に伝えてください!支援しようとするあなたの思いが 素晴らしいですよ。 Q4 喫煙によって味覚に障害がおきますか? A4 喫煙によって舌にある味覚細胞が障害を受けます。そこでごはんがおいしく感じることができなくなりま す。一流の料理人にタバコを吸う人がないのはそのためです。禁煙による一つのメリットはごはんがおいしく 感じることができるようになることです。そのための体重増加も1年後には禁煙前に回復するといわれてお り心配ないでしょう。 Q5 喫煙による急性の障害とは? A5 タバコ3本分のニコチンを薬として投与すれば大人一人を殺すことができるといわれています。それ程毒性 が強いのですが、煙として少しずつ吸う事により、タバコの毒は実にゆっくりと体内に入っていきます。そして じわじわと体を蝕んでいきます。それだけに「タバコは恐ろしい麻薬だ」といえますね。 Q6 幼児のタバコ誤飲への対処は? A6 少なくとも日本では、誤飲による死亡例はありません。必ず胃洗浄が必要なわけではなく、タバコの長さ 2cm以上程度を目安としています。特に注意が必要なのは、タバコの吸殻をジュースの残りに混ぜたよう な溶液状になっているものを誤飲した場合で、ニコチンの急性毒性が強いといわれています。 Q7 健康診断時、タバコについての個別指導を校医さんにしてほしい。 A7 学校歯科医なら健診の際に一目で分かります。ただ同級生のいる前では指導はできませんね。児童や 生徒の禁煙支援を行っている医療機関があります。是非校医さんと連携しながら、利用を考慮されては いかがでしょうか。 Q8 未成年の喫煙率を見ると、男子は減少傾向にあるが女子は横ばいか増加傾向にあります。性差を考 慮した、女子個別の支援方法が必要でしょうか? A8 若い女性をターゲットにしたJTの戦略が背景の一つです。逆に美容に悪いといった女子に関心の高い 喫煙のデメリットを正しくお伝えしていくことに意味があるでしょうね。 Q9 子どもを通じた親への情報提供が大事だと思います。良い方法がありますか? A9 その際、喫煙している親を決して「悪者」扱いしないことが肝心です。授業参観の時等で親子ともに防 煙授業を受ける機会がつくれないでしょうか。喫煙問題を家庭で話題にしてもらいたいものです。 Q10 禁煙活動推進のためにタバコ販売業者たちとのつき合い方のポイントは? A10 残念ながら、接点や妥協点はありえません。禁煙活動推進の輪には、入れない方たちですね。また、 JTなどが行うマナー向上キャンペーンなどに乗ってしまうと、彼らの思うツボとなりかねません。 Q11 県内ではタバコ自販機を撤去をした市もあります。松江市ではそういう取り組みはありませんか? A11 どこの市のどんな取り組みだったか教えてほしく思います。松江市では、撤去を求める活動は今のところ ありません。 Q12 タバコの有害性が小学校でどれだけ教育されているかで、中学生の喫煙状況がずいぶん違うと思いま すがいかがでしょう? A12 その通りです。しかしながら、授業では5・6年生時、薬物乱用の一環として取り上げられる程度です。 もっと必要ですよね。 |